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二○○三年度の一人当たり平均所得は約二九五万円であるが、各都道府県別に見ると大きく異なる。
一人当たり県民所得を比較すると、上位は東京都(四二六万円)、愛知県(三四○万円)、静岡県(三二二万円)、滋賀県(三二○万円)の順であり、最下位は沖縄県(二○四万円)、次いで青森県(二一六万円)、長崎県(二一八万円)、高知・鹿児島県(二二三万円)の順である。日本列島の中央部分が高所得、両端部分が低所得という特徴がはっきり出ている。
言い換えると、大都市圏が経済的に豊かであり、大都市から遠く離れるほど貧しくなる。トップの東京都の一人当たり所得と最下位の沖縄県の所得格差は近年になるほど拡大している。
世界の国々と比較すると、東京都の一人当たり所得は、世界で最も豊かな国であるルクセンブルク、ノルウェー並みとなり、沖縄県、青森県の一人当たり所得は世界二○位のギリシア、ポルトガル並みとなる。しかし、こうした比較はあくまでも一人当たりの名目所得を比較したものであって、その他のたとえば自然環境、交通状況、物価動向、犯罪状況など他の重要な要因をまったく考慮していないから、実質的な意味での生活の豊かさを比較するには不十分である。
近年になって沖縄県の人口が目立って増加しているのは、経済的な豊かさとは別の豊かさがひとびとを惹きつけているよい例であろう。日本の地域間の所得格差はかつて一時的に縮小傾向を見せたこともあるが、最近は拡大傾向にあるようだ。
これは、産業構造の違いを反映していると言える。一次産業よりも二次産業、二次産業よりも三次産業に傾斜している地域ほど所得が高くなる傾向がある。
これは当然であろう。農業よりも製造業、製造業よりもサービス業、特に金融、情報など高度なサービス業が立地している地域が高所得地域となる。
しかし時代によって好調な産業は変化するから、いつまでも高所得であり続けることもなかなか難しい。この逆もまた真であっていつまでも低所得であることも難しいかと言えば、これは案外変化が見られないようだ。
しかしこれも程度の問題であって、産業の変化のスピードは速いから、長期をとれば、かなりの変化が生じている。高度成長期には製造業、なかでも鉄鋼、石油化学、合成繊維、紙・パルプなどの素材型産業が高い伸びを見せたから、これらの産業が立地する地域が高所得、あるいは中位以上の所得をあげた。
ところが二度の石油ショックによって素材型産業が水面下に沈むと、代わって省エネルギー型産業である精密機械、エレクトロニクス、自動車などの加工型産業が急速に浮上してきた。
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